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be with you [あなたと一緒に] 9 [SPEC]

夕日に仄の紅く染まった墓地

一基の墓の前に佇み空を大きく仰ぐ。
墓石の碑文に触れるように、その文字の刻みを指が探る。
一対の花を供え、線香に火を付け、経を唱える。
最後に静かに一礼すると、後ろに人の気配を感じたのか無言で振り返る。

階段に腰をおろした女がその様子をじっと見ていた。
傍らにいつもの赤いキャリーの姿こそないが当麻だ。
財布だけをギプスに押し込めて買い物に行く途中、
その姿を見つけたのだ。
ごったがえす雑踏から逃れて幻のように歩いていた瀬文が
目の前を通り過ぎていくところだった

「何故お前がここにいる?」
いわれのなき逆上感を覚えた瀬文が話しかける。

「何すか? ダメすか? 犯罪ですか? 何罪ですか?
 坊主が上手に坊さんなりきりお邪魔罪すか?」

「質問に質問で答えるな!」

「いつからそこにいる?」

「最初っから。つーかお経長いっすよ」

「何しに来た?」

「久しぶりに瀬文さん見たら懐かしくって着いてきちゃった、うふっ♪」

「てめぇ!」

「もー、冗談ですってばー。
 瀬文さんが、この世の終わりみたいな顔して
 しっけた絵筆みたいな臭いまき散らして歩いてたからいけないんですよ」

感情を抑え込むように瀬文は大きく深いため息を一つ吐き出した。
だが、それは当麻に向けられたものではない。
人の気配に気づかぬほどに呆けていた自分への憤りだ。

「ところで、誰の墓参りっすか?」

「両親だ」
そして、・・・。
と言いかけて言葉を呑んだ。

「瀬文さんのご両親亡くなられてたんですね」

「そういえば、瀬文さんて
 ハゲで単純で筋肉バカのくせに語学堪能で
 フィギュア大好きオタクで元SITの武器マニア。
 エロい京女や色っぽい未亡人が好みで、
 泣き虫ってことぐらいしか知らなかったなーと思って」

(いや、逆にそれだけ知ってれば十分な気がするが...)

お前の俺に対する認識は大分間違っている。

(間違っているという認識が大分間違っている気がするが...)

「んなことはどーでもいい、お前、家族は?」

「うちは、両親と祖母と弟までいます」

そうか、生きてるのか弟も。良かったな。

「瀬文さんは兄弟とかいないんすか?」

「おらん」

「じゃあ...」
と言いかけて、当麻は視線を泳がせた。

「じゃあ、何だ?」

「何でもないっす」

「ちゃんと言え!気になるだろ」

「独りぼっちなんだって言おうとしたけど、超美人の彼女がいたんでした」

里子のことか?

「そんなんじゃねぇ」

当麻は、立ち上がると瀬文のいる墓石の前まで歩き出していた。

「あたしも、拝ませて貰ったらダメですか?」

「べつにダメなことはない」

それじゃあと、墓の前にしゃがんだ当麻が見つけたのは
香炉に置かれた小さな木彫りの仏像だった。

それは、入院中の瀬文が自ら心を込め彫ったものだ。
白木で彫られたそれは当麻の面影と重なる。

「これって?」

「それは・・・」
俺がこの手で殺した女だ。

当麻の手が小さな仏像に差し伸ばされた。

「触るな!」

当麻の手が触れるより一瞬早く仏像を手に取ると
まるで愛しい女を胸に抱くようにスーツの内ポケットにしまった。

当麻は無言で、そんな瀬文を見つめていた。






瀬文さんは、手先が器用そうだし、坊さんだし、まあ仏像ぐらい彫ってそうだな、と思って。
当麻似の仏像を大事に胸に忍ばせている瀬文さんて可愛いかな、と思って。
やっぱ、坊さんには墓でしょ! と思って。
妄想し杉でしょうか、やっぱり。。。(-_-;)

では、また。

タグ:当麻 SPEC 瀬文
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be with you [あなたと一緒に] 8 [SPEC]

当麻とはもう5日、会っていない。

一度だけ「餃子女」からの着信があったが直ぐに切れた。
何かあったのかとすぐにかけ直したが出なかった。

一応気になってメールしたが

宛先:餃子女
差出人:瀬文焚流
件名なし
何か用か? ブス!

差出人:餃子女
宛先:瀬文焚流
件名なし
間違えた。ハゲ

と帰ってきただけだった。

実に平和だ。
平和すぎて、むしろつまらん。

殴りあいの喧嘩が懐かしくなったが、
相手が里子だと本気で殺されかねないので止めておいた。


瀬文は休憩室で一人、所在なさげにいくつかの溜め息をつきながら
夕暮れと言うにはまだ早い都会の景色を眺めていた。

「タケール、どうした。浮かない顔して」
日に日に眉間のが深くなっていく瀬文にコーヒーを差し出しながら里子が声を掛けた。

「もう、そろそろいいだろう?
 これ以上おまえの言いなりになるつもりはない」

「どういうことか?」

「大事な情報は何も教えない。ろくに捜査もさせない。
 わざわざ俺を未詳から連れ出して何がしたい」

「今は明かせないの」

「犯人の顔を見ているはずの俺は、所詮お前たちにとっちゃ、犯人を捕まえるための只のエサに過ぎん!
 そういう事だろう」

「違うわ!」

「違わないだろ!」

「俺は、逃げも隠れもせん。殺したきゃ、殺しにこい! と犯人に伝えておけ!」

「信じて、あなたのことが心配なの。あなたを守りたい、それだけよ」

「俺にだって守りたいものはある」

「あの子?」

「じゃあ、私たちはもうバディにはなれない?」

「・・・」
そうだな、それは無理だ。
あいつの隣が俺の居場所だから。

「答えないのね」

「そうよね、私はあなたより仕事を選んだんですものね」

「怒ってる?」

「もう、昔のことだ」

「それに・・・」

「それに?」

「俺がお前の立場でも多分、同じことをした。
 だから、今更何も言うつもりはない」

「だが、一つだけ聞いておきたいことがある」

「何?」

「お前、子供がいるんだってな」

「何で連絡してこなかった」

「俺の子供じゃないのか?」

「・・・違うわ。
 だから、連絡なんてできるはずない」

「そうか・・・」

「あなたの子供だったら良かった?」

「・・・」

「また、何も言わないのね」
里子の瞳がかすかな悲哀の情を漂わせる。

「わかった。もう聞かない」

「タケール、あなた変わったわね。
 あの頃のあなたは逃げ出したい程熱かった。
 でも、今のあなたは何かを恐れて、何かに怯えて凍えているように見えるわ」

「仕事の件は上司には報告しておくから、あの子のところへ帰って」


里子とは共に戦い、共に同じ歩幅で前に進む。
恋しくて愛しくて気が狂いそうだと言うのとは違う
そういう関係だった。

残して逝くことへの不安はなかった。
そこにはいつか失うことへの不安だけがあった。

常に死と隣合わせの日々、生と死の狭間で、
その刹那を互いにぶつけ合い求め合い貪りあった。
それを愛と呼ぶのなら、確かにお前のことを愛してた。
ただ、お前の幸せが俺の許には無かっただけの事だ。

潤が本当は俺の子供だったら?
里子が俺を男として求めたら?
三人で暮らす未来を俺は望むのだろうか?
苛立った憤りがじりじりと胸の奥に食い込みながら攻め立てる。


――当麻、お前は来世で待っているのか?
  この世界でお前以外の女を愛することを許してくれるだろうか?

いや、きっと今の俺には誰かを愛する権利も幸せになる資格もない。


去って行く背中で里子の声を聞いたような気がした。

"You don't love me like you used to."
(もうあの頃のようには愛してくれないのね )





瀬文と里子の昔の話を聞きたくて、今回はこんな感じになりました。
中身薄くてすいません。ま、いつものことですが...(-_-;)
この瀬文さんて、ずるい男だなぁと思います。
しかも、ちょっとモテすぎですよね。(笑)

瀬文と里子もなかなかお似合いだなぁ。
と思うのでちょっとくっつけちゃおうかなー。(←オイ!)

では、また。

タグ:当麻 SPEC 瀬文
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be with you [あなたと一緒に] 7 [SPEC]

もうこんな時間じゃねーか、
あいつの上司の話なげーんだよ。

それに、里子の野郎、
こんな目立つところにキスマークなんかつけやがって...。

「ちょっと話が」と言われて里子の口元に耳を寄せた時、
首筋にチクッとした痛みを感じた。

「っ、何をした」

「ちょっと、確かめたいことがあって」

「何をだ?」

「わたしの気持ちと、あの子の気持ちと、そしてあなたの気持ちよ」

全く、何を考えてる。
こんなことしやがって!
くそっ!
油断した、自分を殴ってやりたいと思った。


もう皆帰ったのだろうと荷物を取りに未詳へ向かうと
まだ、電気がついていた。

誰かいるのか?
返事はない。

スリープしているPCを復帰させ、読みかけのメールを閉じる。
電源を切って顔を上げると、
気がついてはいたが今は無用な喧嘩をする気にもならず放っておいたのをいいことに、
当麻が馬鹿に至近距離で俺の首元を凝視している。

「何見てる? あっちに行け!」

「ふ~ん、そういうことか」
何やら、妙に独りで納得しているようだ。

「どういうことだ?」
ギロリを睨みを利かせたが、こいつは全く怯みもしない。

「知りた~い? ねぇ、知りた~い? タケ~ル!」
う、うざい!

「沙綾、知りた~い。その首筋の赤いのな~に?」
『キスマークだよ! 悪いか?』とでも言ってやろうか。

「てめぇ!」
瀬文の拳は強く握りしめられて、顔には血管が浮いている。

「2時間ばかり消えたと思ったら、里子~とお楽しみっすか? やらし~」
言ってやったとばかりに当麻はどや顔だ。

「よせ、そんなんじゃねぇ!」
ったく、なに一人で勘違いしてやがる!

「別にぃ~、興味ねぇし」
だったら黙ってろ!

眉間に寄せられるだけのを寄せた超絶不機嫌な瀬文に向かって
今度は真顔で質問してくる。

「ところで、潤ちゃんて・・・」

「うるせー、それ以上言ったら殺すぞ!」

「お前には関係ねぇ!」

「そうすっか...」

当麻から小さな溜め息が漏れた。

空気が無理に押し込められて行き場をなくして静かな抵抗を見せる。
当麻の気持ちも、こういうものであったろうか。

「じゃ、あっちでの仕事頑張って下さい」

「ああ・・・」

「お幸せっに~、おつかっしたー」

「もう、寝るんでとっとと帰って下さい」


自分から離れていく当麻の背中に心が冷えていく。
声をかけることも出来ず、
激情にまかせて当麻の手首を咄嗟に掴んで後悔した。
怒りとも、憎悪とも、寂しさとも、悲しさとも
何とも形容し難い胸の奥の鈍い痛みに動くこともできない。

当麻は、残酷なほどに哀しげな顔をして、俺を見据えている。
込み上げる無力感に窒息しそうになり俺は、手を離した。

「すまん」

とそれだけ告げると机の上の紙袋を無造作に掴んで瀬文は出て行った。





なんだか、瀬文さんが単純バカじゃなくなってきている気がします。(-_-;)

では、また。
タグ:当麻 SPEC 瀬文
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be with you [あなたと一緒に] 6 [SPEC]

ある日の未詳にて。

仮眠スペースで暇つぶしに書道をしている当麻。

「誰か犯人教えてー!
 野々村係長、は無理か
 吉川、はダメだし
 瀬文、はハゲだし」

「んだとー!」
「俺はハゲでも、ヨーゼフでもねぇ!」

「いてっ!誰か…」

「○ライのCMかよ!」

いつものように殴り愛(←ワザとです)の喧嘩に発展するかと思われたその時、

「あ~らっ、アナゴたち。仲良しねぇ、タケール」

色気充分、嫌味たっぷりにそう言いながら、いつの間にか二人の後ろにいた里子が声をかけた。

「里子?」

「ん? キル・ビル?」
警察病院で、瀬文の病室の近くの廊下ですれ違った女だと当麻は思った。

「はんしがあるの」

「うん、あるねぇ」半紙を片手に、里子に突っ込む当麻。
うなずくパンチーズ

「話だろ!」
イラついた様子の瀬文もすかさず突っ込む。
もちろん、当麻のつっこみなど無視である。

甘ったるいものを含んだ里子の目が瀬文に向けられているのを吉川が見逃さなかった。

「ぬしらただの知り愛(←やっぱりワザとです)やないないんちゃうか。
 どういう関係じゃい?」

そんなこと聞くんじゃねぇ!とばかりの瀬文の猛烈な殺気にさすがの吉川も凍りつく。

「のんのむら係長、内閣情報調査室(CIRO)特務班で瀬文警部補を1週間ほどお借りしたいのですが」
里子は、ただ瀬文に会いにきたのではないらしい。

「当麻くん、吉川くん、どうする?」

「はい、吉川さんがいてくれるのでまったく問題なしです」
と敬礼してみせる当麻。

「じゃ、そういうことで。瀬文くんよろしく頼むよ」

おい、俺の意見は無視かよ!

「命令でありますか?」

野々村は、静かな光を放った目で言い含めるように頷いた。
実はこの件について、上から事前に通達が来ていたのだった。

「はっ!」

野々村へ了解の返事をして、何事もなかったように自分の席へ戻ろうとする瀬文に
つかつかと里子が近づいた。

「とりあえず、今からちょっと顔貸してくれろ」

「今から?」

怪訝な顔の瀬文の腕を取り、寄り添うように並んでリフトに乗り込む。
心ありげな目つきが艶めかしく瀬文の方へ動くのを当麻の視線が捉えた。

「いいねぇ、大人の色香漂っちゃうよねぇ~
 あの二人お似合いだよねぇ~
 羨ましいよねぇ~」
と野々村はニヤニヤと嬉しそうだ。

「ああ、ええ女や! 瀬文のヤツ、ああ見えて案外隅に置けんな!
 二人して、どこへ行ったかわかったもんじゃないわな」
吉川とパンチーズもイヒイヒと笑いが止まらない。

当麻は能天気な男たちにあからさまに顔をそむけて
指で机を弾くと同時に「チッ」と舌打ちをした。






里子さんのキャラが崩壊気味なのはセカイが違うからということにしておいて下さい。
その方が色々と楽しいもので...。m(__)m

「殴り愛」って、何だかこの二人にぴったりだなぁと思うんですけど。(笑)


では、また。

タグ:当麻 SPEC 瀬文
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be with you [あなたと一緒に] 5 [SPEC]

「よう、久しぶり」
そう言って入ってきた里中さんは、今でもSITの隊長をしている。

そこで俺の元気の元だと見せられたのは
奥さんの小百合さんと愛娘の梨花ちゃんが写ってる写真だ。

結婚はいいぞ、お前も早いこと家庭を持て」
あの鬼軍曹の里中先輩とは思えない言葉に驚いたが、

もっと驚いたことに、一人で親子丼を11人前も喰ってやがったヤツがいた。
大体、何なんだ!
よりにもよって、何であの店にいるんだ!
お前は、餃子だろ、餃子!
一人で死ぬほど、餃子食ってろ!
何で、昨日に限って親子丼なんか食ってやがる!
言うに事欠いて、カラスの勝手でしょ! とはなんだーーー!!

しかも大声で喧嘩したせいで、
「誰だこの子?」と里中さんに見つかってしまい
「知りません」と言ったものの

何がどうするとこの当麻と気が合うのか

「当麻ちゃん、今度うちに遊びに来ないか」
里中さんは妙にご機嫌で誘ってるし

おめぇも「いいっすね、行くっす」
とか、言ってんじゃねぇ!

さらに、遅れてきた志村に色目使って奢ってもらうとか
ありえねーだろーがぁ~!!

俺は、先輩と志村に話があったんだ、ったく邪魔しやがって!

「当麻ちゃん、またね」と言う先輩には

「お疲れサマンサですぅ~♪」とぶりっこポーズで返し

「当麻さん、遅らせて下さい」と言う志村には

「あ~ん、紗綾うれし~い♪」などと、微塵もない色気を最大限に振り絞りやがって

俺はおいてきぼりか?
てか、何ならむしろ邪魔かよ!
おかげで飲みすぎたじゃねーか!

「あの娘、お似合いじゃないか」という里中先輩に
「だとしたら撃ち殺して下さい」と言ったのは嘘じゃない。

「本気でさ、お前も考えてみろよ」
「普通の人生、普通の幸せってやつをさ」か...。

考えてない訳じゃない。
もし、あの当麻にもう一度出会えるなら...それもいい。

「何を悩んでるか知らないが、過去は過去、
 前を向いて歩いてあるいていかないとお前の人生がやべぇからさ」

瀬文は里中の言葉を思い出し、盛大に大きなため息を吐く。

「やってられるか!」

くっそー、あったまイテェ~。
見れば見るほど、目の前の餃子女に腹が立ってくる。


少しずつこの世界に順応してきているのか記憶が曖昧になっている。
昨晩と同じような光景を以前にも見たような気がするが、
デジャブーか?
それとも、過去とどこか似たような時間をまた繰り返しているのか?
何か同じで、何かが違う。

それとこれはまぁ、あれだあくまでついでの話だが
里子の日本語が若干流暢になっている。
そして、妙に、いや無駄に色っぽくなってる気がする。
だからと言ってそれがどうしたというレベルではある。

呪術師がどうの、超能力がどうのといった事件が起きても
スペックというワードが出てくることはない。
この世界にスペックというものが本当に存在しないのか、
見えてないだけなのかそれは今はわからない。

因みに冷泉は詐欺まがいのインチキ祈祷師でサトリはなんと冷泉の助手をしていた。
さすがに海野が自分の主治医だったのには驚いた。
地居のヤローだけは、今度どこかで出会ったら、
絶対に何らかの理由を付けてぶん殴ってやろうと思っている。
1000年どころか、無間の孤独に沈んでやがれ!

俺が来るまでは吉川と当麻の二人でそれなりに仲良くやっていたようで
今では、それなりにどころか寧ろかなり仲が良い。
あくまで、まれに、ほんのちょっとだが、
スキンシップのしすぎだろー、と思うことがないでもない。

当麻自体に可愛げがないとか、餃子臭いとか、魚顔だとか、ブス!なのは同じだが、
喧嘩をしてもどこか本気ではないような気がするし
殴り合いの喧嘩の数も減っている。
餃子を奢れだの、タクシー乗りたいだの我儘もあまり言ってこない。

当麻との関係は、あの世界のそれと同じに見えてやはりどこかが違う。
いつも一緒に前を向いて歩いている相棒には違いないし、
刑事としての絆はそれなりにあるつもりだが...。
あいつが、どこかで俺を避けているように感じる。
きっと左手の分だけ距離が遠いのだ。





ねぇ、瀬文さん。
「愛の反対は、憎悪ではなく無関心」ってマザーテレサの言葉知ってる?
好きの反対が無関心なら
嫌いの反対も無関心。
そんだけ、当麻に関心があればきっと大好きだと思うんですけどねぇ。(笑)

では、また。
タグ:当麻 SPEC 瀬文
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be with you [あなたと一緒に] 4 [SPEC]

病院での生活もかれこれ二か月は経とうとしている。
こう長く続くとなれば、どうやらこれがただの夢ではないことは確かだ。

潰れたはずの右目はまだ完全に元の視力を取り戻してはいないものの
何とか見えるようになってきている。
ただ、記憶障害だけは良くなるはずもない。

ここを毎日と言っていいほど訪ねてくるのは、美鈴ちゃんぐらいで
何かと世話をしてくれている。

「来てくれるのは嬉しいんだが...、毎日来なくても大丈夫だから」
と断っても

「兄に『頼む』と言われてますから」
と聞き入れてはくれない。

しかも、志村にあんなことを聞かされてはなおのこと居心地が悪い。

『美鈴は、瀬文隊長のことが好きなんですよ』

何だそれは!
そんなこと考えたこともなかったし、考えるべきでもない。
妹としてしか思えないと伝えるべきなんだろうか?

志村もたまに消灯時間すれすれにやってくるが直ぐに帰っていく。
他の隊員たちがここへ顔を出したことはない。
きっと、ここへ来ることを止められているのだろう。

他には、見たこともない連中が時々訪ねてきては
事情聴取らしきことをしていく。

もちろん、当麻もどきにはあれ以来、会っていない。
どうせ、イヤでもあいつには会うことになる気がしているが...。

そういえば、係長が一度だけ訪ねてきて、当麻の非礼を詫びていった。
当麻への用が何だったのかについては一切触れず、
初対面のはずなのに懐かしそうな顔をしていたのは気のせいか。


今回の事件の概要も志村からの情報や、事情聴取やらで徐々に分かってきた。

快楽殺人犯が起こしたある未解決事件。
その事件を追っていた真山という刑事が犯人らしき男を突き止め、
俺は要請により現場に駆け付けた。
犯人を深追いした真山とそれを援護していた俺は犯人グループに捕まり
真山は殺され、俺は主犯格の男によって操られた男たちに暴行された挙句、廃墟に拘束された。
結果、犯人たちを取り逃がすという失態を演じたらしい。

また、聴聞委員会か、いい加減うんざりだ。
あの時、当麻に言われたとおり、
「覚えておりません」とでも答えて
今回は上手いことごまかしておくか。
それで許される程甘くはないと思うが...。


退院するという日の朝のことだった。
思いがけない客がやってきた。

「タケール」

「里子?」
「生きてたのか?」

「あら、いけない?」

「今頃、何故俺の前に現れた?」

「会いたかったの。とでも言えばいい?」

「ふざけるな!」

里子がチラリと後から入ってきた男に目をやる。

「また、会いましょう。タケール」

それだけ、言い残し里子は帰っていった。

何だったんだと思ったすぐ後で、当麻が引くのキャリーのカタカタという音がした気がして
あわてて病室を飛び出した
が、どこにも姿はなかった。

「気のせいか、何をやってんだ、俺は...」
瀬文は、自嘲気味に笑った。


結局のところというか、思った通りというか、
責任を取らされ未詳へ異動になった。
やはりこうなる運命なのだろう。

懐かしい未詳に向かうと係長が迎えてくれた。

「志村は後輩でな、噂はかねがねお伺いしてましたよ」
「吉川じゃねぇぞ キッカワだ! シクヨロ」
と吉川は相変わらずだ。

当麻もどきは...チラリとこっちを見ただけで無視だ。
・・・ああ、そうかよ!

俺は、当麻がこういうヤツだってことを忘れていたのを酷く後悔した。



-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
今回は、説明が多くてなかなか話が前へ進んでません。
遠いですねぇ。終わりが見えてきませんねぇ。
二人は会話すらしませんでしたねぇ。(笑)

では、また。

タグ:当麻 SPEC 瀬文
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be with you [あなたと一緒に] 3 [SPEC]

トリック劇場版 ラストステージ」観てきました。
ちょっとだけ吉川さんが見られて嬉しかった~。

SPEC」のラストが「トリック」のラストシーンみたいだったなら嬉しくて感動して号泣だったかな。
とちょっと思った次第であります。







「とう…ま」

「隊長?」

「当麻ー!」

「隊長ー!」

「当麻は? 当麻はどうした?」

目を覚ました瀬文にいきなり胸倉を掴まれて、志村は驚いたが、
すぐに我に返り、起き上がろうとした瀬文を制した。

ベッドへと身体を押し返されて強い痛みに呻く瀬文。
それを心配そうに見つめて志村はゆっくりと話しかける。

「隊長! 大丈夫ですか?」
「落ち着いて下さい。当麻とは誰でありますか?」

目の前に、うっすらとした映ったのは懐かしい志村の姿だった。

「志村?」

何故、志村がここに?
これは夢か?
そんなことはどうでもいい。
当麻はどこだ?

「志村、頼みがある」
「未詳の当麻に連絡を取って欲しい」

「未詳の当麻でありますか?」

「公安部公安第五課未詳事件対策係の当麻沙綾警部補だ」

志村は、聞きなれない部署と聞きなれない名前に少し戸惑ったが

「頼む」と言う、瀬文の懇願するような掠れた声と
それ以上質問することを許さないほどの真剣な瀬文の表情に圧倒され
「はっ」と答えるしかなかった。

これが、夢ならそれもいい。
あの出来事こそが全部夢だったというのならそれもいい。
だが、自分の中の何かが『もう一度だけでもいい、当麻に会いたい』
とそう思っているのだと感じていた。



当麻沙綾って何者なんだ?
隊長があんなに必死になってるということはやっぱり大事な人なんだろうか?
志村は湧いてくる疑問を抑え込み、何とか未詳に辿り着いた。

「君、誰?」

リフトの前で待っていたのは野々村だった、
柿ピーが入った瓶を抱えながら、見知らぬ男を不思議そうに見つめている。

志村は野々村に事情を説明しながら、部屋の中をぐるっと見渡すが目的の人物と思われる姿はない。

「当麻くんは、今いないんだよね」

「そうでありますか」

「ところで、その瀬文隊長、当麻君に何の用なんだろうねぇ」
「当麻くん、また何かやらかしたのかな?」
至極不安げな野々村である。

リフトが止まる音がして、靴音と共にキャリーが雑に音を立ててやってくる。

「かかりちょ~、ただいまかえりやした」

「あ、当麻くん、君にお客さんだよ」

「いらっしゃいやせ」

「当麻警部補でありますか?」

つかつかと、志村に顔を近づけ覗き込む。
「だれっすか?」

「自分はSITの志村であります」

「で、SITが何か用っすか?」

「実はうちの瀬文隊長が、あなたにお会いしたいそうです」

「何で?」

「さぁ?」

「さぁ? って何だよ! 用があるなら自分で来いっつーの!」

「いえ、今隊長は入院中でありまして...」

「だから?」

「だから、一緒に病院に来ていただけないかと...」

「行ってあげたらぁ」
哀れな子犬のような目をした志村の様子に野々村が口をはさむ。

「それ、命令っすか?」

「う、うん。そうかも」
口ごもる野々村に当麻は軽く舌打ちをする。

「じゃあ、仕方ないっすね」
おもむろにキャリーを掴みリフトに乗り込む当麻の後を志村が追いかける。

「いってらっしゃー木村!」

「チッ!」
再びの舌打ちと、魚顔の凶悪顔に志村はどん引きである。



病院へ向かう途中、志村は瀬文に聞けなかった疑問を思い切ってぶつけてみた。

「当麻警部補、質問があるのですが...」

「なんすか?」

「瀬文隊長とはどういうご関係なのでしょうか?」
「もしや、隊長の大切な方なのかと...」

「違いますよ」

違うのかと何故かほっとしたような表情を浮かべた志村は
この時、すでに当麻に興味を惹かれていたのかもしれない。


病室の扉の前で、一呼吸おいてから志村がコンコンと瀬文の病室の扉をノックする。

「はい」
目を覚ましていた瀬文がベッドに寝たまま顔だけをこちらに向けている。

「隊長」

「志村か?」

「当麻警部補をお連れしました」

志村の後ろからグレーのスーツにぼさぼさ頭の猫背の女が赤いキャリーと共に現れた。

「当麻...」
そう瀬文が呟くのを聞いた志村は、二人の間に流れる不思議な空気に押し出されるように病室を出て行った。

「瀬文警部補でありますか?」
いかにもめんどくさそうな敬礼である。

「・・・遅ぇよ、ブス!」

「んだと、初対面の人間相手に喧嘩売ってんのかコノヤロー!」

「初対面? 俺のこと...覚えてないのか?」

「覚えてるもなにも、会ったこともねぇし」

志村が生きていて、俺が今でもSITの隊長で...
左手を吊るしてこそいないが当麻にそっくりのこの女は俺を知らないと言う。
じゃあ、目の前にいるこいつは誰だ?
一体、どういうことなんだ?

「じゃあ、おまえは誰だ!」
廊下にまで響く大声だ。

それを聞いた志村は病室に飛び込み、頭を抱え込んでいる瀬文に駆け寄る。

「何言ってやがる。このおやじ」とでも言いたげな表情の当麻に

「すみません、当麻さん。
 隊長は頭を強く打っていて記憶が混乱していると思われます」
「わざわざ来ていただいたのに申し訳ありません」
と丁寧に言葉を返す。



「別にいいっすよ。係長の命令で来ただけですから」
「じゃあ」

瀬文の方を振り向きもせず、軽く手を振りながら
病室を出てゆく当麻を志村は頭を深く下げ見送った。

天井を虚ろに見つめては、何かを掴もうと右手をのばす瀬文。
こんなに脆い瀬文を見たのは初めてだと志村は思った。



-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
すいません、甘さもなにもありません。
こんなとこからどうすると、当麻と瀬文の二人が結婚するという展開になるのか?
期待しないで、うすーく、長ーい目で見てやって下さい。m(__)m

では、また。


タグ:当麻 SPEC 瀬文
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be with you [あなたと一緒に] 2 [SPEC]

二人は讃美歌に送られるように牧師の前へと歩み出る。

聖書の言葉・・・祈り・・・、そして・・・黙祷。
その言葉の一つ一つを噛みしめるように聞き、遠い記憶を辿るように目を閉じる。

瀬文と当麻の胸には二人の思い出が走馬灯のように甦っていた。

あの日、あの時の出来事が、瀬文の記憶には鮮明な光となって残り
目を開ければ、この場所が現実ではない気がして、
今この時でさえ夢なのではないかという思いに押しつぶされそうになる

だが、恐れを振り払うように閉じた目をゆっくりと開けた。
その目は強い決意に満ちていた。

 健やかなるときも 病めるときも
 喜びのときも 悲しみのときも
 富めるときも 貧しきときも
 これを愛し これを敬い
 これを慰め これを助け
 死が二人を分かつまで ともに生きることを誓いますか?

「誓います」
瀬文が力強く言う。

例え、死が二人を分かつとも変わらず彼女を愛し続けます。
例え、何があろうとも彼女を永久(とわ)に守り続けます。

「誓います」
少しだけ声を震わせ当麻が言う。

例え、死が二人を分かつとも決して彼の傍を離れません。
例え、何があろうとも彼を永久(とわ)に信じ続けます。


二人は向き合う。
牧師から指輪を受け取ると、瀬文は自分の左手で支えるように当麻の左手を取る。
その白くか細い薬指に指輪をはめながら、
感覚のなくなった当麻の左手を握りその温かさを感じたあの日のことを思い出してしまい
こみ上がってくる熱いものをぐっと抑え込んだ。

当麻は瀬文の指に指輪をはめながら
大きくて無骨で力強い手、何度も守られてきたその手を愛しく思うのだった。

二人の指には途切れることのない“永遠”の輪が誇らしげに光っていた。


膝を軽くまげて体を低くする当麻のもとへと瀬文は一歩踏み出し近づくと
両手を広げ、ぎこちなさを感じる手でベールの端を軽く持ち
手を大きく上まであげて向こう側へとゆっくりと下ろす。
当麻の顔がよく見えるように肩よりも前にかかっていたベールを払い
ベールの裾を綺麗にのばす。
そして、両腕に軽く手を添えかがんでいる当麻をやさしく立たせる。

髪に飾られた白いバラと、ほんのりと頬を染めた当麻の顔が目に飛び込んできた
瀬文の顔は、照れ隠しの微笑みのせいで少したれ目になり
いつもの仏頂面とは別人の優しそうな表情を作っている。

一つ一つの丁寧な仕草に瀬文の優しさと
「これからも俺が守る」という決意が伝わってくるようで
当麻は涙が出そうになるのを必死にこらえて
精一杯の笑顔を世界中の誰よりも幸せな微笑を瀬文に送る。

瀬文が当麻の両肩のちょっと下あたりに手を添えて、暫く互いに見詰め合う。
「とうま...」と小さく呟くと当麻は何も言わずに小さく頷く。
やがてゆっくりと引き寄せられるようにお互いの顔が近づく。

当麻が静かに目を閉じる。
瀬文が静かに唇を重ねる。

二人にとって誓いのキス、それは一瞬のようにも永遠のようにも感じられるのだった。


一瞬、時が止まったように音が消える
それはあの日の出来事と重なり・・・。





目に写ったのは見慣れた天井、鼻をつく消毒の臭い。
気が付いたのはベッドの上だった。

そこは、留置場でも刑務所でもなく
警察病院の一室だった。

「来世で待ってろ!」
そう言って引き金を引き、俺は当麻をこの手で撃ち殺したはずだ。

そして、廃墟のような空間で確かに当麻を見つけその腕を掴んだ。
その時、何が起こったのかを今は知る由もないが、
確かに残るこの手の感触だけがその記憶が本物であるのだと告げているのだった。


「当麻!」
そう叫んで意識を取り戻した俺の耳に聞こえたのは、志村の声だった。


-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
はい、続きを書いております。
そして、あらぬ方向へと話は進んでいきます。
もはや、結婚式とは関係ないかもです。\(^o^)/
ちゃんと、結婚式へと話が戻ってくるのか
ちゃんと、話の辻褄は合うのか甚だ不安であります。(-_-;)

では、また。
タグ:当麻 SPEC 瀬文
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be with you [あなたと一緒に] 1 (当麻と瀬文の結婚式)  [SPEC]

イメージは新しい歴史が生れている世界(タイムリープした世界)に瀬文と当麻もいる感じです。
自分が幸せになりたかっただけなので色々とご都合主義です。

なので、今回も気分を害しそうだと思われる方は読まれないことをお勧めします。









頬を撫でる風がまだちょっと寒いある春の日。
どこまでも澄んだ青空が、さざめく波が、揺らめく木々が、煌めきの喝采を送っている。

水平線を見下ろすように建つ小高い丘の上の教会

ざわざわとしていた参列者たちは自席で起立し一瞬の静寂が訪れた後
ワグナーの結婚行進曲が厳かに響きわたる。

前方の入り口からは、警察官の儀礼服に身を包んだ瀬文がいつも以上にピシッと背筋を伸ばし
ベスト・マン(新郎の介添人)の野々村係長を伴って入場してくる。

聖壇の前で立ち止まった瀬文の緊張の面持ちを見届けると
参列者たちの視線が今度は後方の大きな扉に集まる。

やがて扉は静かに開き、
眩い光をと共に純白のウエディングドレスを身に纏った当麻が父の天と腕を組み入場してくる。
ブライズ・メイド(新婦の介添人)の美鈴ちゃんが長いドレスの裾を持ち後からついてくる。

緊張が顔に張り付いたままの瀬文とは対照的に、当麻はいつになく柔和な顔をしている、
そのいでたちはプリンセスラインのドレスと白い長めのグローブ。
ドレスのスカート部分はチュールやレースが幾重にも重ねられ柔らかな雰囲気を漂わせている。
デコルテは深く肩紐がないため、当麻の華奢な肩が強調されてはいるが
蝶が羽を広げたようなリボンが胸を華やかに見せている。
髪には控えめなティアラと白い薔薇の花。
ベールの縁には細かな刺繍が施されている。
首には透けるような白い肌を一層引き立てる真珠のネックレスが眩い光を放つ。


右の新郎側に目をやると、

馬鹿猪トリオに雅ちゃんに
吉川withパンチーズの面々。
里中さんと小百合さんと梨花ちゃん。
志村は、瀬文の父と母の遺影を抱きしめている。

左の新婦側を見れば、

ナンシーと冷泉さんにサトリと地居の姿もある。
そして、海野の神妙な顔が今日も絶好調でいかがわしいのだった。

当麻とは格段に違う胸の谷間が印象的な当麻の母・流夏、
祖母の葉子は、溢れんばかりの笑顔だ。
陽太はまだあどけない顔で、日頃とはまーったく違う姉の姿を不思議そうに眺めている。

中央のバージンロードを一歩、また一歩と
聖壇に向かってゆっくりと参列者たちの間を歩いてゆく父娘の二人。

二人がちょうどバージンロードの中ほどにさしかかった時だった。

吉川がそっと吹き矢を取り出した。

瀬文の目はそれを見逃さなかった。
その瞬間、瀬文からもの凄い殺気が立ち上り、
傍にいた野々村の寿命を3年ほど縮めたことには誰も気づいていないようだ。

そんな瀬文の殺気もなんのその、吉川はなんと当麻めがけて矢を放った。
一瞬、ギョギョっと魚顔になった当麻を掠め、みごとブーケに命中したのはハート型の矢だった。

ニヤリと笑う当麻の熱視線と瀬文の絶対零度の目で、フリーズドライ化...はさすがにないか...。


祭壇の前で立ち止り、父娘は一礼すると父の天は腕をほどき、
娘を託すように瀬文を見つめる。
それに応えるように、瀬文の目は強い光を含んだ。

名残惜しそうな父に見つめられながら瀬文の元へと歩いてゆく当麻。
それを迎える瀬文が愛おしそうに見つめる。


バージンロードを挟んで二人が祭壇の前で向き合うと
祝福の讃美歌の合唱が聞こえてくる。

いつくしみ深き~♪ 友なるイエスはぁ~♪

馬場管理官の歌声が一際素晴らしいのは何故なのだろうか?
美鈴ちゃんの讃美歌はちょいちょい不安だが...。

互いに顔をあげたら目があってしまい
当麻がはにかんでふっと笑うと恥ずかしそうに瀬文が目を逸らす。
って、おまえら小学生か! 

やがて、祭壇に向かい二人は隣に並ぶ。
その時、強い風がふき、当麻のベールを揺らす。
そのベールが柔らかく瀬文の頬を撫でた。
――これは?
幼き日に感じた懐かしい母の手だと瀬文は思った。
今は亡き瀬文の両親が祝福に駆け付けたのだろうか。

そして、乱れたベールをさりげなく直してやる瀬文の優しさを
素直に嬉しく思う当麻だった。

めでたし。

と、『犬と私の10の約束』の中での結婚式シーンはここらあたりで
BoAさんの「be with you.」とともにエンドロールが流れます。
はい、題名はここから「いただきました」。

歌詞もいいですよね。
当麻と瀬文を浮かべて読むとまた感慨深いものがあります。

いつか ねぇ、交わした約束をちゃんと
憶えていますか?
いつか きっと 果たせたとき
もっと深い絆
手に出来るの だから
ふたりはここにいる

とかね。


つづき、いりますかねぇ?
一応、書いてますが...。
書き始めるとそこに至る話やら二人の想いやら書きたくなったり、こんなのあの二人じゃないなぁ とか
まとまらないったらありゃしない訳です。(笑)

では、また。

タグ:当麻 SPEC 瀬文
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映画 『ジャッジ!』 観てきました。 [加瀬 亮さん]

本当は、『トリック劇場版 ラストステージ』を観るはずだったんだけど...。
映画 『ジャッジ!』を観てしまいましたとさ。

そりゃ、多分、きっと加瀬さんが出てたから...。
最近自分ってば、瀬文さんだけじゃなくて中の人(加瀬さん)にも嵌ってんじゃないのか?
とやっと気がついた次第です。(←当麻なみに鈍感じゃ!)


ストーリーはね、ネタバレするつもりは毛頭ないので書きませんけど
まぁ、娯楽映画なんで面白かったちゃー面白かったです。

映画館でも、自宅のリビングとでも勘違いてるのか
大声で笑ったり、スクリーンに向かって突っ込んだりしてる方々がいまして
「おまえら、うっせーよ!」と思わず叫びそうになりましたが、
それだけ面白いということなんでしょうね。(←薄笑いですが)

"無茶"と書いて、"チャンス"と読む。とか
トヨエツさん演じる大滝と、リリー・フランキーさん演じる鏡さんがいい味出しててツボでしたね。

正直、ニセ夫婦のコイバナとかちょっと「いらねー」と思いました。
主人公とその相棒はくっつきそうでなかなかくっつかないのが萌えますよね。

ああ、そうか。
当麻と瀬文が簡単にくっついたら、単なる恋愛映画になっちゃうとか
確か、戸田さんか誰かが言ってたのが今更ながらよく理解できました。



さて、私的本題に入ります。

加瀬さんはというと主人公・太田の先輩役で仕事が出来そうな広告マン。
見た目は、『婚前特急』の時の西尾さんに近い。
でも、表情や声の大きさは若干、瀬文さんが入ってたかなぁ?
瀬文さんの髪が伸びたら...う~ん、なんか違うなぁ。

加瀬さんはご存じのとおり(?)あんまり出てない。
出演シーンは2場面。
(ええ、知ってましたよ、知ってましたけど)

最初は、「太田」って、呼んでたような...短すぎて忘れた。_l ̄l○lll
2回目は、主人公の考えたCMのアイデアにダメ出し。
2回とも、「優秀な方の太田の方だ」とか何とかいう台詞があったのを覚えてます。

で、何故か印象に残っているのは後姿の時は、一切動いてないこと。
正面から台詞を言う時は、首を動かしてるのに
後ろ向きで、他の人が台詞を言ってる時は、不自然なぐらいにまーったく動かない。
というところでした。


セコム ホームセキュリティ 「BIG TRAP」篇は、監督の永井聡さんが手掛けたものなので
加瀬さんは、そのあたりでの関係で今回の作品にも出演されてたんでしょうか?

他にも、贅沢にいろんな方友情出演的な感じで出てましたね。

トヨエツさんは、『犬と私の10の約束』で義理の父になったっけとか
KDDIのCM「フロント・ポーター 編」でうひゃひゃっ! とか

妻夫木さんとは、ユニクロのCMで二人で楽しそうにしてたな~とか
『69 sixty nine』でも共演してたっけとか

伊藤歩さんは、サントリーオールドのCMでは婚約者だったなとか

風間さんは、『ありふれた奇跡』で「とおちゃん」って呼んでたとか

でんでんさんは、『劇場版 SPEC天』では、ズラ飛ばされてたなとか

柄本時生さんは、『アウトレイジ』で部下だったとか、

浜野さんは、『婚前特急』の田無だよなとか

田中要次さんとは『FROG RIVER』で決闘してたっけとか

竹中直人さんとは『ペコロスの母に会いに行く』(未見なので)で確か共演してんだよねとか

などなど余計なことばっかり考えてた、わたしって
しかも、何気にいろいろと詳しくなってる、わたしって...。(^_^;)


CMといえば「明治ヨーグルトR-1」のCMいいですね。
喉仏フェチ(最近、自分がそうだと気付いた)には堪りませんなー。

でも、10月より放送になった「フィンランド篇」は喉仏フェチとしては若干残念ですな。
だって、がっつりマフラーしてんだもん!(←オイ!)


では、また。
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